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20-1 番場の死線 挿絵2

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2025-08-13 18:00:00

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てんぽたんぽ

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源桜は荒い息を吐き、愛馬の鞍にしがみついていた。耳には兵の叫びと鉄のぶつかる音が渦を巻く。腕は鉛のように重く、汗は甲冑を貼り付かせる。

(まだ……まだ、退けない……)

歯を食いしばり、再び突撃を命じた。何度目かもわからぬ突撃である。

そこへ、北条早雲が騎馬を率いて駆けつけた。

早雲「桜殿! 退却じゃ!」

声は荒くも、目には労りが滲んでいた。

早雲「頼朝殿が長浜城を落とされた! 清州からの増援も間もなく到着する! ……桜殿、よくぞここまで持ちこたえた!」

桜「…父上が……それは、良かった……」

どれほどの時間、どれほどの数の敵と、ここで戦い続けてきたであろうか。安堵と同時に、力が抜けた。それは勝利の報せであり、自らの限界を悟らせる響きでもあった。
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