投稿日時 2025-08-18 13:00:11 投稿者 ![]() てんぽたんぽ このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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加藤清正は頼朝軍のあらたな陣形を目にして、もはや選択肢がないことを悟った。 今退却すれば、鉄砲隊の格好の的となる。 中央を突破しようとすれば、左右、そして後方からも、十字砲火を浴びることになる。 左右に分散した敵の鉄砲隊を攻めるのが、唯一の活路か。だが、それも中央から出撃してくる敵の騎馬隊と後続の鉄砲隊によって、側面を突かれる。ただでさえ寡兵である自軍の戦力を、分散させなくてはならない。 (狭い街道という地形を利用し、接近戦に持ち込むことがこちらの策であった。だが……敵の指揮官は、この限られた街道であるからこそ可能な、こちらの選択肢を完全に封じ込める陣形を、瞬時に構築した……!) 加藤清正は、頼朝軍の大将の恐るべき戦術眼に驚愕していた。 もはや、清正は残された唯一の選択肢、左右の鉄砲隊に対する決死の突撃を敢行する。敵陣にわずかでも隙が生まれれば、そこに活路を見出しさらに前進するか、あるいは退却の時機を計るしかない。 (だが、それすらも、あの指揮官には読まれているのであろうな……) 加藤清正は最後の可能性に賭け、決死の突撃を頼朝軍の左右両翼に続ける。 清正隊の死兵と化した猛攻を受け、頼朝軍の右翼は大きな被害を出し始めた。 |
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