投稿日時 2025-07-24 15:14:42 投稿者 ![]() てんぽたんぽ このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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補給を終えた池田隊と犬江隊は、飯田城を後にし、東美濃への帰路に就いた。 輝政「……親兵衛殿。先ほどの秋山殿、そして馬場殿といえば、わしが幼き頃その名を天下に轟かせた、武田の猛将であったのだ」 親兵衛「ほう……秋山様、馬場様とは、そのようなお方でしたか! しかし、今回の徳川も、我らの手にかかれば、大したことはございませんでしたな! はっはっは!」 池田輝政は眉を顰(ひそ)めた。 輝政「…親兵衛殿よ、そうやって油断したことを申しておる間は、我らは永遠に後詰めの役回りぞ。 よいか、徳川を侮ってはならぬ」 親兵衛がきょとんとした顔を浮かべる中、輝政は続けた。 輝政「……戦の最中、我らが酒井隊・水野隊と戦っていた後方には、徳川家康本人の万を超える大軍が控えていたのだ」 親兵衛「な、なんと! 全く気づきませなんだ……!」 輝政「もし、家康が機を見て我らの背後に回っていたら――赤子の手をひねるよりたやすく、我らを壊滅させていたことであろう」 親兵衛は、ようやくその意味を呑み込み、真顔になって頷いた。 親兵衛「……池田様のご慧眼、まことに恐れ入りました。以後、心して参ります!」 |
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