14-3 信濃の誇り、若き力 挿絵9 お気に入り画像登録
14-3 信濃の誇り、若き力 挿絵9

登録 タグ *小説
編集を行うにはログインしてください

投稿日時
2025-07-24 15:14:42

投稿者
プロフィール画像
てんぽたんぽ

このユーザのマイページへ

お気に入りユーザ登録
投稿者コメント
補給を終えた池田隊と犬江隊は、飯田城を後にし、東美濃への帰路に就いた。

輝政「……親兵衛殿。先ほどの秋山殿、そして馬場殿といえば、わしが幼き頃その名を天下に轟かせた、武田の猛将であったのだ」

親兵衛「ほう……秋山様、馬場様とは、そのようなお方でしたか!
しかし、今回の徳川も、我らの手にかかれば、大したことはございませんでしたな! はっはっは!」

池田輝政は眉を顰(ひそ)めた。

輝政「…親兵衛殿よ、そうやって油断したことを申しておる間は、我らは永遠に後詰めの役回りぞ。
よいか、徳川を侮ってはならぬ」

親兵衛がきょとんとした顔を浮かべる中、輝政は続けた。

輝政「……戦の最中、我らが酒井隊・水野隊と戦っていた後方には、徳川家康本人の万を超える大軍が控えていたのだ」

親兵衛「な、なんと! 全く気づきませなんだ……!」

輝政「もし、家康が機を見て我らの背後に回っていたら――赤子の手をひねるよりたやすく、我らを壊滅させていたことであろう」

親兵衛は、ようやくその意味を呑み込み、真顔になって頷いた。

親兵衛「……池田様のご慧眼、まことに恐れ入りました。以後、心して参ります!」
→画像情報ページへ
最大化 | アクセス解析 | ユーザ情報

メッセージ送信
▽この画像のURL(リンクについて)▽


▽この画像のトラックバックURL▽(トラックバックについて)


情報提供