投稿日時 2025-07-28 00:06:14 投稿者 ![]() てんぽたんぽ このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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飯田城――。 まだ寒さが残る南信濃、凛とした空気が張り詰めていた。 飯田城の城門をくぐると、すでに越後から到着していた弓姫と、彼女を警護する上杉家の武者たちの姿があった。 鎧の鳴る音すら静まり返るなか、頼朝は馬上から静かに降り、雪の残る石畳を踏みしめて、城門前へと歩を進めた。 頼朝「源頼朝である。姫君におかれては、遠路よう参られた」 その声は朗々と響き、城門前の兵士たちに緊張と安堵を同時に走らせた。 頼朝「これより美濃までの道中、我が軍が責任を持って姫をお守り申し上げる。どうかご安心を」 弓姫は寒さの中でも毅然とした姿を保ち、深く頭を下げて応えた。 弓姫「上杉景勝が娘、弓にございます。お迎え、まことに痛み入ります。 道中、何卒よろしくお願い申し上げまする」 その姿勢、声の張り、凛とした佇まい―― どれを取っても、頼朝は深い印象を受けずにはいられなかった。 |
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