投稿日時 2025-07-31 00:08:59 投稿者 ![]() てんぽたんぽ このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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稲葉山の麓に佇む古びた屋敷は、時の流れに取り残されたかのように、ひっそりと静まり返っていた。 扉を開けると、頼朝の記憶を呼び覚ます独特の木の香りが微かに立ち込める。 頼朝(ここから始まった──桜を抱きしめた温もりも、確かにここにあった) 屋敷の部屋には、すでにトモミクが座し、頼朝たちの到着を待っていた。 トモミク「頼朝様、阿国様……おいでくださいまして、ありがとうございます」 トモミク「お二方が揃って来られるとは……何か、大切なご相談でございましょうか?」 阿国「先日、上杉景勝様が上杉弓様とともに那加城までお越しになりました。 頼朝様に征夷大将軍の座を勧められましたが、景勝様の望まれる幕府、『滅ぼすためでなく、護るための幕府』――その言葉に、私も考えさせられました。 それと……そろそろ、頼朝様に私たちが抱える事情を、お伝えすべき時期なのではないかとも感じたのです」 トモミクは、少し伏し目がちに黙し……そして、ふっと微笑んだ。 トモミク「……そうですね。私も、そろそろお話しなければと思っておりました」 |
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