投稿日時 2025-08-02 21:26:44 投稿者 ![]() てんぽたんぽ このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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見慣れたはずの岐阜城の一室、しかしいつもと気配が異なる。 羽柴秀長が、物々しく鎧を身に着け、弓を構えている。だが、その表情はいつもの温和な秀長とは、まるで異なっていた。苦悩と、決意と、殺意すら感じられる、複雑な色を浮かべている。 弓の矢じりが向けられているのは、トモミク、そして……卑弥呼か?いや、その顔は、紛れもなく出雲阿国であった。 秀長は阿国の姿をした卑弥呼へと矢を放った。 だが、矢が卑弥呼に届くと思われた瞬間、一人の武者が身を挺して卑弥呼を庇い、秀長の放った矢をその身に受け、どさりと音を立てて倒れた。 その武者は――頼朝自身であった。 胸を貫かれた衝撃とともに、視界がぐらりと揺れる。 秀長の慟哭か、トモミクの叫びか、それとも阿国の声か―― |
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